「海外旅行で身近な米ドルやユーロに投資したい」という人が増えています。外貨に投資する商品はいろいろありますが、ここでは「外国為替証拠金取引」(以下、FX)についてみていきましょう。
FXというのは「異なる通貨を売買する取引のこと」。例えば、円を売ってドルを買い、ドルを売って円を買い戻すことによって、為替差益を得るのが目的です。外貨預金と違うのは、取引会社にお金を担保(証拠金や保証金という)として預けると、自己資金の数倍〜数十倍まで外貨を取引できること。一般的に、5〜10万円くらいから投資することができます。
まずは、FXの特徴を見ていきましょう。
通貨の取引は世界中で行なわれているので、土日を除いて24時間取引されています。ところが、外貨預金は朝9時から午後3時までというふうに取引できる時間が限られているケースがほとんど。けれど、FXは24時間リアルタイムレートで取引できるので、会社から戻ってからパソコンに向かっても取引することができます。
例えば、米ドル預金に預けると、預けるときと解約するときにそれぞれ1円ずつ、合計2円の手数料がかかります。その点、FXで米ドルを買うと手数料は4〜20銭程度と割安。手数料が安いければ、わずかな為替変動でも儲けられるチャンスが広がります。
少ない資金で大きな金額を取引できるのも大きな特徴。例えば、外貨預金の場合、1ドル=110円のときに1万ドルの預金をするには、110万円の資金が必要です。けれど、FXでは、最低10万円を証拠金として預ければ、1万ドル(=110万円)を売り買いできるのです。この場合、自己資金は10万円ですから、実際には11倍の金額(110万円)を取引していることになります。このように、FXでは「レバレッジ(てこ)」を効かせて、自分が預けたお金の何倍もの取引をすることができるのです。
レバレッジが高くなるほど、為替がちょっと動いただけで効率的に儲けられますが、その半面、思った方向と逆に動くと大きな損失を被ってしまうので注意が必要です。
レバレッジは自分で調整することができるので、初心者の方は最大でも2〜3倍くらいから取引を始めたほうが安心です。例えば、上の例で、証拠金を55万円預けて1万ドル(110万円)の取引をすると、レバレッジは2倍に抑えられます。
レバレッジをかけずに取引することもできます。同じく上の例で、110万円を証拠金として預けて1万ドルの取引をすれば、レバレッジは1倍となりリスクは外貨預金と同じになります(むしろ、いつでも取引できて、手数料が安い分、リスクが低いくらいです)。
日本よりも金利の高い通貨を買うと、毎日スワップ金利(利息のようなもの)がもらえます。逆に、日本より金利の低い国の通貨を買うと、毎日金利を支払わなければなりません。
例えば、米ドルを1万ドル買ったとき、1日112円のスワップ金利がもらえたとします(取引する会社によって違うし、金利は日々変わります)。そうすると、1年で4万880円のスワップ金利がもらえる計算になります。
ドルを売り買いして儲けるには、円高のときにドルを買って、円安のときに円に戻すのが外貨投資で儲けるためのキホン(外貨預金でも、外貨MMFでも)。ただ、この方法だと為替が円安に向かう時期でなくと儲けることができません。
その点、FXは「ドル売り」からも取引をスタートできるので、トレンドが円高方向に向かう時期でも儲けるチャンスがあります。